QC検定1級の論述対策として、自分の品質管理の仕事を整理する
QC検定1級の論述対策を進める前提として、自分が品質管理課でどんな仕事をしているのかを整理しました。
QC検定1級の論述対策として、自分の品質管理の仕事を整理する
前回の記事では、QC検定1級のマークシート対策として、過去問をランダム演習アプリで回していたことを書きました。
マークシートは、過去問を解き、分からないところを調べ、できなかった問題をもう一度解く仕組みを作ることで、なんとか合格できました。
しかし、論述は不合格でした。
論述で落ちた原因を考えると、QCの用語をまったく知らなかったというより、自分の仕事で経験していることを、論述試験の答案として整理する準備が足りなかったのだと思います。
そこで、過去問の分析に入る前に、まず自分がどんな仕事をしているのかを整理しておきます。
ここでは、QC検定1級の論述で使える経験を棚卸しする目的で、仕事の種類と、そこから書けそうな論点をまとめます。
電動アクチュエータメーカーの品質管理課で働いている
自分は、電動アクチュエータを扱うメーカーの品質管理課で働いています。
新卒で品質管理課に配属され、入社した時点では品質管理という仕事も、QC検定という資格もほとんど知りませんでした。
今の仕事は、検査だけをしているわけではありません。
仕入先や外注先で発生した不良への対応、受入検査後の処置、社内加工・組立ラインからの品質相談、寸法ばらつきの確認など、複数の仕事が混ざっています。
品質管理というと、最初は「不良品を見つける仕事」というイメージがありました。
しかし実際には、不良を見つけたあとにどう処置するか、原因をどう確認するか、同じことが起きないようにどうつなげるかが大きな仕事です。
論述試験で問われるのも、単に「何を知っているか」だけではありません。
自分がどんな立場で、どんな問題に関わり、どう考えて対応したのかを、品質管理の言葉で説明する必要があります。
仕入先・外注先不良への対応
自分の仕事で一番論述につなげやすそうなのは、仕入先や外注先の不良対応です。
仕入先から入ってくる加工部品や外注先で組み立てられた部品に、不具合や疑問点が見つかることがあります。
そのときには、単に「不良でした」と返すだけでは終わりません。
まず、どのロットに影響があるのか、社内在庫や工程内に同じものが残っていないか、出荷への影響があるのかを確認します。
そのうえで、仕入先や外注先に原因確認を依頼し、必要に応じて是正処置や再発防止を求めます。
場合によっては、現地確認や工程確認のように、相手先の工程で何が起きているのかを確認することもあります。
この経験は、QC検定1級の論述では使いやすい題材だと感じています。
外部提供プロセス管理、仕入先管理、トレーサビリティ、不適合品処置、再発防止など、複数のテーマに展開できるからです。
受入検査後の疑問品・不合格品の処置
受入検査で疑問品や不合格品が見つかったあとの処置も、自分の仕事です。
受入検査で何かを見つけたとき、すぐに単純な合否だけで片付けられないことがあります。
図面や仕様の見方、測定方法、判定基準、ロットの扱い、社内で使えるかどうかの判断などを確認する必要があります。
このときに大事なのは、検査結果だけを見るのではなく、その結果をどう処置につなげるかです。
たとえば、対象ロットを隔離するのか、追加確認をするのか、仕入先に確認を依頼するのか、社内の関係部署と使用可否を判断するのかを整理します。
また、仕入先と社内で測定方法や判定の考え方がずれている場合は、そのすり合わせも必要になります。
論述として考えると、ここには抜取検査、検査方法の標準化、測定データの信頼性、不適合品処置といった論点があります。
自分の実務では、検査そのものよりも、検査後の判断と調整が大きな比重を持っています。
外注組立業者の組立ミスや標準不順守への対応
外注組立業者で発生する組立ミスや標準不順守への対応も、論述に使えそうな経験です。
組立ミスが起きたとき、作業者の注意不足だけで終わらせると、再発防止にはつながりません。
標準作業が分かりにくかったのか、確認方法が弱かったのか、教育が不足していたのか、治具や仕組みで防げなかったのかを確認する必要があります。
また、外注先で対策を取ってもらう場合でも、対策書を書いてもらって終わりではありません。
対策が実際に続く内容になっているか、確認方法があるか、効果確認をどうするかまで見ないと、同じような不具合が再発する可能性があります。
この経験は、ヒューマンエラー、標準化、教育、ポカヨケ、外部提供プロセス管理などのテーマにつながります。
論述で書くなら、単に「ミスがありました」ではなく、標準、教育、確認、効果確認、再発防止の流れで整理する必要があると思っています。
社内加工・組立ラインからの品質相談
社内の加工・組立ラインから、品質に関する相談を受けることもあります。
材料や外注加工品の状態、部品の適合性、組立時の違和感、図面や仕様に対する判断など、相談の内容は一つではありません。
この場合も、品質管理課だけで完結するとは限りません。
製造、設計、購買、仕入先など、関係者と確認しながら、何を問題として扱うのか、どこまで影響があるのか、どう処置するのかを整理していきます。
この仕事は、論述にすると少し書きにくい部分もあります。
自分が直接すべてを決めるというより、関係者の間で情報を整理し、判断材料をそろえ、処置につなげる役割になることが多いからです。
ただ、QC検定1級の論述では「自分の立場」を明確にする必要があります。
だからこそ、自分が責任者として全部を動かしたように書くのではなく、品質管理課としてどの範囲を確認し、どのように関係者と調整したのかを整理することが大事だと思っています。
寸法ばらつき、ロット差、設備差の確認
寸法ばらつきやロット差、設備差の確認も、自分の仕事とつながるテーマです。
部品の寸法にばらつきがあるとき、それが偶然のばらつきなのか、特定のロットや設備、加工条件に偏っているのかを確認する必要があります。
このときには、測定データを眺めるだけでは足りません。
ロット別、設備別、仕入先別、加工条件別などに分けて見ることで、初めて傾向が見えることがあります。
QC検定の手法でいうと、層別、管理図、工程能力、散布図、回帰分析などにつながる部分です。
ただし、自分の実務では、最初からきれいな統計解析ができる状態ばかりではありません。
まずは現物、図面、測定方法、データの取り方、ロットの切り方を確認し、そのうえで傾向を見ていくことが多いです。
論述では、この現場寄りの確認を、QCの言葉に変換して書く必要があります。
ここが、自分にとって難しいところです。
仕事の経験をそのまま書いても答案にはならない
ここまで整理してみると、論述に使えそうな経験は意外とあります。
仕入先不良、受入検査後の処置、外注先の標準不順守、社内ラインからの品質相談、寸法ばらつきの確認など、題材になりそうな仕事は複数あります。
ただし、経験があることと、答案として書けることは別です。
仕事では、関係者とのやり取りや細かい判断が多く、実際の流れはきれいな文章のようには進みません。
一方で、論述では、限られた時間と字数の中で、背景、問題、原因、対策、効果確認、標準化を整理して書く必要があります。
また、自分の経験をそのまま書くと、単なる作業報告になってしまう危険があります。
QC検定1級の論述では、その経験を品質管理の考え方に接続しなければいけません。
たとえば、仕入先不良への対応なら、外部提供プロセス管理、原因解析、是正処置、再発防止、効果確認として書く。
受入検査後の処置なら、判定基準、ロット管理、検査方法の標準化、仕入先との情報共有として書く。
外注組立ミスなら、ヒューマンエラー、標準化、教育、ポカヨケ、効果確認として書く。
この変換ができないと、論述では点につながりにくいのだと思います。
次は過去問と自分の仕事を対応づける
今回、自分の仕事を整理してみて、論述対策で最初にやるべきことが少し見えてきました。
いきなり答案を書き始める前に、自分が使える実務ネタを整理する。
そして、その実務ネタが、過去問のどのテーマに使えそうかを確認する。
この順番で進めた方がよさそうです。
マークシート対策では、過去問をランダム演習アプリで回す仕組みを作りました。
論述対策では、過去問を解く前に、自分の仕事をQCの言葉へ変換する仕組みが必要なのだと思います。
次の記事では、今回整理した仕事の経験をもとに、QC検定1級の論述過去問を分類し、自分がどのテーマなら書けそうかを見ていきます。
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